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3. バイナリのインストール

バイナリ配布物はたくさんの gzip で圧縮された tar アーカイブで構成され ています。このアーカイブには実行ファイル、サーバ、フォント、ライブラリ、 インクルードファイル、オンラインマニュアル、設定ファイル、サーバリンク キットが含まれています。全ての tar アーカイブは / をデフォル トディレクトリとして root ユーザで展開しなければなりません。全ディスト リビューションでディスクを 40MB 強必要とします。ファイル名は CD-ROM の 規約と互換になるように変換されています。

多くのクライアントがX11R6 配布物から `contrib' 領域に移された点に注意 してください。しかし、これらは今でも XFree86 バイナリ配布物と一緒に配 布されています。

アーカイブの内容を以下に示します:

必須:

X312doc.tgz

READM と XFree86 固有のオンラインマニュアル

X312bin.tgz

実行可能な X クライアントアプリケーション全て

X312fnts.tgz

キリル文字フォントを除く全てのフォント

X312lib.tgz

実行時に必要なデータファイル

ハードウェアに応じて、以下のうち最低 1 つを選んでください:

X312SVGA.tgz

Super VGA カード用の 8 ビット pseudo-color X サーバ

X312VG16.tgz

VGA, SVGA カード用の 4 ビット pseudo-color X サーバ

X312Mono.tgz

白黒 X サーバ

X3128514.tgz

IBM 8514/A とその互換ボード用の X サーバ

X312AGX.tgz

AGX ボード用の X サーバ

X312Ma8.tgz

ATI Mach8 ボード用の X サーバ

X312Ma32.tgz

ATI Mach32 ボード用の X サーバ

X312Ma64.tgz

ATI Mach64 ボード用の X サーバ

X312P9K.tgz

P9000 ベースのボード用の X サーバ

X312S3.tgz

S3 ベースのボード用の X サーバ

X312W32.tgz

ET4000/W32, ET6000 ベースのボード用の X サーバ

無くても構わないもの:

X312fsrv.tgz

フォントサーバとそのオンラインマニュアル

X312cfnt.tgz

キリル文字フォント

X312prog.tgz

include/X11 ヘッダファイルと、他の X アプリケーションのコンパイルする際だけに必要なスタティックライブラリ

X312man.tgz

オンラインマニュアル全て

X312link.tgz

サーバ再設定キット

初めてインストールするのであれば、全てのパッケージをインストールすれば 安全です。最小インストールとしては、doc, bin, fnts, lib と X サーバ 1 つが必要です。

アーカイブを展開してインストールする手順は以下です:

  1. X の配布物を置くためのインストール先ディレクトリを何か作ります。 /usr/X11R6 が推奨されていますが、(筆者のマシンのように)このパー ティションがいっぱいであれば、単に別のディレクトリを作り、 /usr/X11R6 からこの場所へシンボリックリンクを張ってください。 つまり、筆者のマシンでは以下の操作を行いました:
        % cd /usr/local
        % mkdir X11R6
        % ln -s /usr/local/X11R6 /usr/X11R6
    
  2. アーカイブを展開し、`umask' 値 022 を使うために root としてログインしなければなりません。umask 値を設定するには `umask 022' と入力します。 注意: 正しい umask 値を使い、`root' ユーザでとしてファイルを展開 しなかった場合、XFree86 3.1.2 を実行できないことがあります。X サーバ は root ユーザにしか与えられていない特殊な権限を必要とします。また、 アーカイブを展開する前には / ディレクトリに cd しなければな りません。
  3. /usr/X11R6/bin にビデオカードに合ったサーバを指す、 `X' という名前のシンボリックリンクを作ります。ハードウェアに関する詳 しいことについては、オンラインマニュアルの XF86_* を参照してください。 例えば、ET400 ベースの SVGA カードを使っている場合は、以下のような操 作を行います:
        cd /usr/X11R6/bin
        rm -f X
        ln -s XF86_SVGA X
    
注意: lib/X11/fonts にあるフォントファイルは展開する 必要はありません。それでも展開したければ、展開の後に各ディレクトリで `mkfontdir' を実行するのを忘れないでください。


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